きっとみつかる、ご自身・ご家族の理想的なシニアライフ シニアの住まい基礎知識
vol.09

セルフチェック ―経済状況―

高齢者ホーム入居にあたっては、入居時にかかる費用と入居した以降毎月支払う費用があります。
入居時費用としては、入居一時金が家賃やサービス費の前払い分として徴収しているホームがあります。ホームによって前払い月数は異なりますので確認が必要です。また敷金のみを徴収するホームもあります。
以前は、権利金などの名目で徴収していたホームがありましたが、上記名目以外での一時金の徴収が禁止されました。
入居一時金は一般的に預貯金を取り崩して充当することが多く、支払い金額は首都圏の介護付き有料老人ホームでは平均594万円、住宅型有料老人ホーム185万円、サービス付き高齢者向け住宅55万円です。利用権のように償却期間以上に長生きしたからといって追加徴収しないホームもありますが、将来の長生きを見越して、支払う入居一時金の3倍程度の貯蓄残高を目安に手元に残すと安心でしょう。
月額費用には、家賃・管理費・共益費・サービス費・食費などがかかります。毎月かかるものですから、できるだけ安く抑えたい費用です。首都圏では介護付き有料老人ホームでは平均20万円、住宅型有料老人ホーム15万円、サービス付き高齢者向け住宅14万円です。年金受給額や月々の収入の合計金額に対して、月額費用を支払ったのちに5万円残るくらいが目安となります。
介護保険料や介護サービスを受けた時の1割負担はこれには含まれていませんので、別途3、4万円程かかります。さらにケアプランの限度額超過分や医療費は全額自己負担ですから、重度になった時の介護費や手術・治療に要する入院費用や通院費などの貯えが必要です。備えあれば憂いなしといいますが、しかしあまり過剰に費用を見込み過ぎても危惧に終わることもありますので、ご心配の方はホームに直接相談してみるとよいでしょう。
首都圏の入居金金額別ホーム数 首都圏の月額費用別ホーム数