きっとみつかる、ご自身・ご家族の理想的なシニアライフ シニアの住まい基礎知識
vol.6

見学・体験入居時のチェックポイント

利用権・所有権・賃借権と高齢者ホームの事業方式は3つのタイプに分けられます。
また入居する人の状態によって、自立者向け高齢者ホームと要介護者向け高齢者ホームの二つに分けられ、それぞれ提供するサービスの内容が異なります。
ですから、それによって準備期間や資金面にも違いがあります。
まず、自立者向けですが、検討されるのは主にご夫婦単位となります。複数のホームを見学や体験入居してみることから始めますので、検討期間は十分とっておきましょう。
資金面では、入居時3千万円・月額15万円とすると、10年住み続けますと約5千万円がかかります。20年ですと約7千万円。月額費用の負担が重いので、年金受給額とのバランスで検討することになります。
要介護者向けは、介護サービスを受ける目的で入居するのですから、入居の判断はご本人よりもご家族になります。検討期間は比較的短期間で結論を出すことが多くなり、自宅の近くで探されるケースが多くなります。資金面では入居時5百万円から1千万円が首都圏の平均です。月額18万円で平均居住期間を4年とすると、1千3百万から1千8百万円となり、約2千万円が目安となります。
さらに、見学・体験入居時のチェックポイントについて、下の表でもう少し詳しく見ていきましょう。
入居契約の形態を確認しましょう
利用権型
居室の提供とサービスが一体となった契約で入居金方式が多い。有料老人ホームに多いタイプ
賃貸型
特定した居室を対象とした賃貸借契約で月額家賃が高い場合がある。サービス付き高齢者向け住宅など
所有権
分譲マンションと同様区分所有権を取得でき相続対象となる。高齢者向けケア付きマンション
要介護者向け高齢者ホームのチェックポイント
周りの雰囲気は良いか
人影が多いか、会話があるか
スタッフの対応はどうか
きちんと挨拶しているか、認知症周辺症状の対応が良いか
直営か委託か
メニュー作成への関与、チョイスメニューがあるか
嚥下障害対応など
認知症専門医との連携はとれているか
認知症ケアプログラムはあるか
在宅療養支援診療所や訪問看護の協力があるか
自立者向け高齢者ホームのチェックポイント
① ハード面のチェック
居室面積が充実しているか
10年以上生活することになるので、狭い部屋では生活が困難
共用施設が充実しているか
ロビー・ラウンジ・食堂・大浴室・多目的ホール・オーディオルーム・囲碁将棋麻雀などゲームルーム・ライブラリー・応接スペース・ゲスト宿泊室など
② 趣味や余暇活動が充実しているか
創作活動
陶芸・絵画・木工・手芸など
健康維持活動
散歩・体操・スイミングなど
カルチャー活動
俳句・書道・カラオケ・映画や音楽など
③ 外出機会が多いので、公共施設へのアクセスの利便性をチェック
駅までの送迎サービスの有無
付近の公共施設の確認
図書館・美術館・博物館・映画館・音楽ホール・病院などがあるか、在宅療養支援
診療所や訪問看護の
協力があるかなど
ホームのここに注目!
中高齢者専用の食事や健康管理などケアの付いた分譲マンション。一般のマンションと同様に売買契約を締結して、財産としての不動産を所有する方式。有料老人ホームの利用権とは違い居住は所有権として確保されている。
住宅型有料老人ホームで1階に居宅介護支援と訪問介護事業所を併設し、ケアプランの策定やヘルパーによる介護サービスを提供。入居金100万円(一括償却)、月額15.8万円(介護保険1割負担や実費を除く)と低額。
介護付有料老人ホームの開設にこだわりを持ち6,000戸を供給、全国供給ランキング4位の大手事業者。入居者の平均要介護度は2.1(全国平均2.6)と低めだが、介護職員の実質人員配置は1.6:1と手厚い介護を行っている。
都内に3施設を運営。特に介護サービスに力を入れています。出資元である(株)創生事業団よりノウハウを引き継ぎ、入居者の平均要介護度は2.8。介護職員の配置割合は3施設平均で1.56:1を確立し手厚いことからも充実度がうかがえます。