きっとみつかる、ご自身・ご家族の理想的なシニアライフ シニアの住まい基礎知識
vol.2
Q3

新たな高齢者住宅の制度とは?

国土交通省と厚生労働省が共同所管として高齢者住まい法の改正を行い、高齢者賃貸住宅の3つ(高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)・高齢者専用賃貸住宅(高専賃)・高齢者向け優良賃貸住宅)を廃止統合して、「サービスつき高齢者向け住宅」という新たなカテゴリーを創設しました。このカテゴリーには一定の基準をクリアした高齢者向け賃貸住宅と利用権方式の有料老人ホームが登録できます。
登録要件は高専賃とほぼ同じで、居室面積25㎡と居室内に水回り設備を設ける他にバリアフリー化が加えられました。サービス面では安否確認と生活相談を必須とし、契約内容には長期入院を理由に解約ができない、礼金や権利金・更新料の徴収を認めない、前払金の入居者保護など消費者保護の観点が大きく盛り込まれました。
事業者に対して、整備費補助・税制優遇などの事業メリットが付いたことで、不足している高齢者ホームの供給促進が図られるものと期待します。また、利用者に分かりづらかった多種類の高齢者住宅統合の第一歩が始まろうとしています。この法律の施行は今年の秋からを予定しています。

株式会社タムラプランニング&オペレーティング 田村 明孝